南アルプス・仙塩尾根の稜線の登山道
Packing List

日帰り登山の持ち物リスト

33項目のチェックリスト

写真:Yasu/CC BY-SA 3.0

かんたんに言うと

日帰り登山でも、雨具(レインウェア)・防寒着・ヘッドランプ・地図とコンパス(登山地図アプリ)・飲み水・行動食・救急用品・携帯電話とモバイルバッテリーは必ず持ちます。警察庁は、山岳遭難の多くは天候の判断の誤りや不十分な装備、無理な計画が原因だとして、雨具・ツェルト・地図・コンパス・行動食・連絡手段の準備と、登山計画書の提出を呼びかけています。「日帰りだから」と装備を減らさないことが、いちばんの備えです。

日帰り登山は荷物が軽く、思い立ってすぐ出かけられます。その一方で、下山が遅れて暗くなったり、急な雨で体が冷えたりすると、日帰りのつもりの山で動けなくなることがあります。令和8年夏期(7〜8月)の山岳遭難は全国で763件、遭難者のうち「道迷い」は166人と警察庁がまとめています。このリストは、警察庁と長野県が求める装備を土台に、服装とあると安心な物、季節で足す物を分けてまとめました。

必ず持つもの

  • 雨具・防寒着・水・食べ物をまとめて背負い、両手を空けて歩くために使います。

    選ぶ目安:日帰りなら容量20〜30Lが目安。雨具と防寒着が無理なく入り、腰ベルトのある物。

  • 岩や木の根、ぬかるみの道で足を守り、滑りにくくします。

    選ぶ目安:歩く道に合わせて選ぶのが目安。整った道ならローカット、岩場や長い下りがあるなら足首まで覆う物。履き慣らしておきます。

  • 雨と風から体を守り、濡れによる低体温症を防ぎます。警察庁・長野県が持つように求める装備です。

    選ぶ目安:上下に分かれた防水透湿性の物。フード付き。晴れの予報でも持ちます。

  • 山頂や休憩中は、平地より気温が低く風も強いので、体を冷やさないために使います。

    選ぶ目安:薄手のフリースや化繊綿・ダウンのジャケットが目安。

  • 下山が遅れて暗くなったときに、両手を空けて足元を照らします。日帰りでも必ず持ちます。

    選ぶ目安:明るさを切り替えられる物と、予備電池(予備のバッテリー)。スマートフォンのライトで代わりにしません。

  • 道迷いを防ぎます。警察庁は、紙の地図とアプリを一緒に使うと、より正確に位置がわかるとしています。

    選ぶ目安:歩くルートが載った紙の登山地図とコンパス。アプリは地図を事前にダウンロードし、電波がなくても使えるようにします。

  • 汗で失った水分を補い、疲れや足のつりを防ぎます。

    選ぶ目安:量は歩く時間と気温で決めます(目安として0.5〜2L)。夏は多めに。

  • 歩きながらこまめにエネルギーを補い、ばてるのを防ぎます。

    選ぶ目安:すぐ食べられて傷みにくい物を、休憩ごとに少しずつ。

  • 予定より遅れたときや、動けずに助けを待つときのための食べ物です。

    選ぶ目安:行動食とは別に、食べずに持ち帰る分を1食ほど。

  • すり傷、靴ずれ、ねんざなどにその場で手当てをします。

    選ぶ目安:ばんそうこう、テーピングテープ、消毒、常備薬など。

  • 地図アプリと、もしものときの連絡手段です。山では電波が届く範囲が限られ、電池が早く減ります。

    選ぶ目安:スマートフォンを1回以上充電できる容量が目安。電池を節約するため、使わないときは機内モードにすることもできます。

  • 道迷いやけがで動けなくなったとき、雨風と寒さをしのぎます。警察庁・長野県が装備に挙げています。

    選ぶ目安:ツェルト(簡易テント)は1人用の軽い物が目安。少なくともサバイバルシートを1枚。

  • もしものときの捜索・救助の手がかりになります。日帰りでも出し、家族と共有します。

    選ぶ目安:オンラインの登山届、登山口のポスト、登山地図アプリなどで提出します。

  • 登山口までの交通やけがのときに使います。

    選ぶ目安:交通費と、山小屋や売店で使う分の現金。

服装

  • 汗を肌から離し、汗冷えを防ぎます。

    選ぶ目安:化繊かウールの物。乾きにくい綿は避けます。

  • 歩くときに着る服です。暑さ・寒さに合わせて脱ぎ着できるように重ねて着ます。

    選ぶ目安:化繊の長袖が目安。日差しや虫、すり傷から肌を守れます。

  • 足を動かしやすく、汗や雨で濡れても乾きやすい物を選びます。

    選ぶ目安:伸びる素材の化繊の物が目安。ジーンズなど綿の物は濡れると乾きにくく、体を冷やします。

  • 靴ずれを防ぎ、足を蒸れから守ります。

    選ぶ目安:クッションのある厚手の物が目安。ウールや化繊の物。

  • 日差しから頭を守り、熱中症を防ぎます。

    選ぶ目安:つばのある帽子。風で飛ばないようにあごひもがあると便利です。

  • 岩場で手を守り、冷えを防ぎます。

    選ぶ目安:薄手で指先まで覆う物が目安。

あると安心

  • 下りで膝への負担を減らし、バランスを取りやすくします。

    選ぶ目安:長さを調整でき、たためる物。

  • クマのすむ山では、音を出して自分がいることを知らせます(環境省の注意事項)。

    選ぶ目安:歩くと鳴る鈴。音を止められる物が便利です。

  • 日差しが強い稜線や、雪のある時期の照り返しから目を守ります。

    選ぶ目安:紫外線をカットできる物。

  • 標高が上がるほど日差しが強くなります。

    選ぶ目安:汗で落ちにくい物を小さな容器で。

  • 夏の樹林帯や水辺では、虫に刺されることがあります。

    選ぶ目安:肌に使えるスプレーやシート。

  • 登山口から山頂までトイレがないルートもあります。

    選ぶ目安:使い捨ての携帯トイレを1〜2回分。

  • 岩場や落石のある道で頭を守ります。長野県の登山準備チェックの項目にあります。

    選ぶ目安:登山用のヘルメット。岩場の多い山に行くときに用意します。

  • 山で出たゴミは持ち帰ります。

    選ぶ目安:口を閉じられる袋を1枚。

  • 帰りの車や電車で、汗に濡れた服のままでいずに済みます。

    選ぶ目安:車や登山口のロッカーに置いておけば、背負う必要はありません。

  • 救助や搬送に費用がかかることがあります。長野県の登山準備チェックの項目にあります。

    選ぶ目安:物ではなく加入しておくもの。補償の範囲(捜索・救助の費用を含むか)を確かめます。

季節で足すもの

  • 大量の汗で、水分と塩分が足りなくなります。

    選ぶ目安:塩分をとれるタブレットや飲み物。水はいつもより多めに。

  • 日が短く、朝晩の冷え込みが強くなります。

    選ぶ目安:フリースやダウンの厚手の物と、耳まで覆う帽子。

  • 雪や凍った道では、登山靴だけでは滑ります。

    選ぶ目安:道の状態に合ったアイゼンなど。雪のある山は、道具の使い方を身につけてから、経験者やガイドと行きます。

季節で変わること

夏は汗で失う水分が多く、飲み水を多めにし、塩分もとります。午後は雷雨になりやすいので、早く出発して早く下ります。春と秋は日が短く、朝晩が冷えるので、ヘッドランプと防寒着・手袋の重要さが増します。標高の高い山では、春は遅くまで雪が残り、秋は早くに雪が降ります。雪のある道を歩くときは、アイゼンなどの雪の道具と、それを使う技術が必要です。登山口の自治体や山小屋の公式の案内で、道の状態を確かめてから出かけます。

よくある質問

日帰り登山でもヘッドランプは要りますか?

要ります。道に迷ったり、けがをしたりして下山が遅れると、日帰りでも暗い中を歩くことになります。長野県の登山準備チェックにも「ヘッドランプ/予備電池」の項目があります。軽い物でよいので、予備電池とあわせて必ず入れておきます。

日帰り登山のザックは何リットルがいいですか?

20〜30Lが目安です。雨具・防寒着・水・食べ物・救急用品が無理なく入る大きさを選びます。夏より荷物の増える春・秋は、少し大きめが便利です。

晴れの予報でもレインウェアは持っていくべきですか?

持っていきます。山の天気は急に変わり、夏でも雨や風で体が冷えると低体温症のおそれがあります。レインウェアは雨具だけでなく、風よけ・防寒着としても使えます。

登山地図アプリがあれば紙の地図は要りませんか?

紙の地図も持つのがおすすめです。警察庁は、登山地図アプリと紙の地図を一緒に使うと、より正確に位置がわかり道迷いの防止につながるとしています。スマートフォンは電池切れや故障のおそれもあります。

日帰り登山でも登山届は出すべきですか?

出します。警察庁は、登山計画書・登山届を家族や職場と共有し、登山口のポストやインターネット、登山地図アプリで警察や自治体に提出するよう呼びかけています。オンラインで出せるサービスもあります。

日帰り登山の服装で避けたほうがいいものは?

綿の服、とくにジーンズや綿の肌着は避けます。汗や雨で濡れると乾きにくく、体を冷やすためです。肌着は化繊かウールにし、気温に合わせて脱ぎ着できるよう重ねて着ます。

出典と確認日

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