寝袋は、テント場の夜の気温から選ぶ。

黒百合ヒュッテとテント場
写真:Σ64/CC BY 3.0
かんたんに言うと

テント泊の寝袋は、泊まるテント場の夜の最低気温を見積もり、その気温でも寒くない「快適温度」の寝袋を選びます。表示がISO 23537(または以前のEN 13537)の測り方か、メーカー独自の表示かを確かめ、下限温度や限界温度を基準にしないことが大切です。寝袋と同じくらい、地面の冷えを防ぐマットも大切です。

テント泊でいちばんつらいのは、寒くて眠れない夜です。夏でも、標高2,000mを超えるテント場の夜は、平地の感覚よりずっと冷えます。寝袋のカタログには、快適温度、下限温度、限界温度といった数字が並びますが、どの数字を見ればよいのかは意外に知られていません。この記事では、特定の商品を挙げずに、温度表示の読み方と、テント場の標高から寝袋を選ぶ考え方を、国際規格とメーカーの公式の説明、気象庁の資料をもとにまとめます。

この記事のポイント

  • 寝袋の温度表示の国際規格ISO 23537-1:2022は、限界温度が−20℃以上の大人用の寝袋を対象にしている。
  • ヨーロッパの規格による温度表示では、快適温度は一般的な成人女性が寒さを感じずに眠れる温度、下限温度は一般的な成人男性が丸くなって8時間眠れる温度とされる。
  • 限界温度は、一般的な女性が丸くなって6時間まで耐えられる温度で、低体温症のおそれがあり、眠るための目安ではない。
  • 気象庁は標高による気温の補正に100mにつき0.6℃の減り方を使っており、標高2,300mの涸沢のテント場は、標高0mより約14℃低くなる計算になる。
  • マットの断熱はR値で表し、2019年に業界共通の測り方(ASTM F3340)が決まった。R値は重ねると足し算になる。

テント泊の寝袋、何から決める?

寝袋選びは、どの季節に、どの高さのテント場に泊まるかを決めることから始まります。そこから夜の最低気温を見積もり、その気温で眠れる寝袋を選びます。中綿の種類や形、重さは、そのあとで比べます。

寝袋は、テント泊の装備の中でもかさと重さが大きな道具です。暖かさだけで選ぶとザックに入らず、軽さだけで選ぶと寒くて眠れません。暖かさ、重さ、収納したときの大きさの3つを、行く山に合わせて釣り合わせることが、寝袋選びの中心になります。

  1. 泊まるテント場と季節を決める

    テント場の標高と、泊まる月を確かめます。いちばん多く泊まる季節に合わせて選ぶのが基本です。

  2. 夜の最低気温を見積もる

    近くの観測点の気温や天気予報を見て、標高の差から夜の気温を見積もります。

  3. 快適温度で寝袋を選ぶ

    見積もった最低気温でも寒くない快適温度の寝袋を候補にします。下限温度や限界温度では選びません。

  4. 中綿と形を決める

    ダウンか化繊か、マミー型か封筒型かを、重さ・大きさ・使う場面で決めます。

  5. マットを合わせる

    地面の冷えを防ぐマットを、季節に合った断熱の強さで選びます。

テント場は予約が必要?

快適温度・下限温度・限界温度とは?温度表示の見方

寝袋の温度表示は、多くの場合、国際規格ISO 23537や、それ以前のヨーロッパの規格EN 13537の測り方で決められています。温度を測る仕組みをつけた人形(マネキン)を寝袋に入れて測り、その結果から3つの温度を出します。

寝袋メーカーのナンガは、ヨーロッパの規格の温度を次のように説明しています。快適温度(コンフォート)は、一般的な成人女性が寒さを感じずに眠れる温度です。下限温度(リミット)は、一般的な成人男性が寝袋の中で丸くなって8時間眠れる温度で、これより低いとリスクのある温度になります。限界温度(エクストリーム)は、一般的な女性がひざを抱えるほど丸くなって6時間まで耐えられる温度で、低体温症のおそれがあり、とても危険です。

寝袋の温度表示の意味(ヨーロッパの規格による。ナンガの説明から)
表示意味選ぶときの使い方
快適温度(コンフォート)一般的な成人女性が寒さを感じずに眠れる温度この温度で選ぶ
下限温度(リミット)一般的な成人男性が丸くなって8時間眠れる温度暑がりの人の目安にとどめる
限界温度(エクストリーム)一般的な女性が丸くなって6時間まで耐えられる温度眠るための目安にしない

限界温度で選ばない

限界温度は「その温度で眠れる」という意味ではありません。寒さに耐えるための目安で、低体温症のおそれがある温度です。寝袋は快適温度で選び、寒さに弱い人は、さらに余裕を見てください。

ISO 23537が対象にしている寝袋

ISO 23537-1:2022は、スポーツやレジャーで使う大人用の寝袋で、限界温度が−20℃以上のものを対象にしています。軍用や極地の遠征用など特別な用途の寝袋と、子ども用の寝袋は対象に入っていません。子ども用の寝袋を選ぶときは、メーカーの説明をよく読んでください。

メーカー独自の温度表示もある

国際規格ではなく、メーカー独自の考え方で温度を表示している寝袋もあります。たとえば寝袋メーカーのイスカは、自社の表示温度を「最低使用可能温度」の目安とし、季節に合った一般的な山の服装を前提にしています。そのうえで、快適に使える温度は、表示温度におよそ5〜10℃を足した範囲だと案内しています。同じ「0℃」でも、どの表示かで意味が大きく変わるので、かならず確かめます。

テント場の夜は何度になる?標高から気温を見積もる

テント場の夜の気温は、標高から見積もれます。気象庁は、観測点と違う高さの気温を求めるとき、100mにつき0.6℃の割合で気温が下がると仮定しています。たとえば、平地の夜の気温が20℃の日、標高2,300mの涸沢のテント場では、計算上およそ6℃になります。

実際の気温は、天気や風、地形で大きく変わります。晴れて風のない夜は、地面の熱が空へ逃げて、計算よりも冷え込むことがあります。計算はあくまで目安として、天気予報や山小屋の案内もあわせて見てください。

標高による気温の下がり方の計算の例(気象庁が使う100mにつき0.6℃で計算。実際の気温は天気で変わります)
テント場(標高)標高0mより低くなる温度平地の夜が20℃のときの計算
徳沢(約1,560m)約9℃約11℃
横尾(約1,620m)約10℃約10℃
涸沢(約2,300m)約14℃約6℃
行者小屋(約2,340m)約14℃約6℃
槍ヶ岳山荘(約3,060m)約18℃約2℃

涸沢ヒュッテ(涸沢のテント場)行者小屋(八ヶ岳のテント場)槍ヶ岳山荘(標高3,060m)

夏でも3,000m級は冬のはじめの寒さ

表のとおり、標高3,000mを超えるテント場では、平地が真夏の夜でも、計算上は一ケタの気温になります。風が吹けば、体で感じる寒さはさらに強まります。北アルプスの稜線のテント場に泊まるなら、夏でも、春や秋に使う暖かさの寝袋を考えておくと安心です。

夏・春秋・冬で選ぶ寝袋の暖かさの目安

寝袋は、いちばん寒い夜に合わせて選びます。夏の低いキャンプ場と、秋の3,000m級のテント場では、必要な暖かさがまったく違います。季節だけでなく、テント場の高さで考えるのがこつです。

計算で考えると、標高1,500m前後のテント場は平地より約9℃、2,000〜3,000mのテント場は約12〜18℃低くなります。平地の夜が20℃なら、2,000m以上のテント場は一ケタの気温になる計算です。春や秋は平地の夜の気温そのものが低いので、標高の高いテント場では0℃を下回る夜も考えておきます。冬のテント泊は、雪山の装備と経験が必要で、寝袋もほかの季節とは別のものになります。

涸沢の紅葉と山小屋の予約北アルプスの山小屋とテント場

暑いときは寝袋を開けて調整する

寝袋が暖かすぎるときは、ファスナーを開けたり、掛け布団のように上にかけたりして調整できます。寒すぎる寝袋は、服を着込む以外に調整のしようがありません。迷ったら、少し暖かいほうを選ぶのが安心です。ただし、暖かい寝袋ほど重く大きくなるので、ザックの容量との釣り合いも考えます。

ダウンと化繊の違い:どちらを選ぶ?

寝袋の中綿には、水鳥の羽毛を使うダウンと、化学繊維の綿を使う化繊があります。テント泊で荷物を背負って歩くなら、同じ暖かさで軽く小さくなるダウンが選ばれることが多く、濡れやすい場面や手入れのしやすさを重く見るなら化繊も選択肢になります。

ダウンは、少ない量でたくさんの空気をため込めるので、軽くて小さくたためます。ただ、イスカが案内しているように、ダウンは濡れを嫌います。湿るとふくらみがつぶれて暖かさが落ちるので、使ったあとはよく乾かす必要があります。化繊は、ダウンより重くかさばりますが、湿気に強く、洗いやすいとされています。

ダウンと化繊の違い
中綿良いところ気をつけるところ向いている場面
ダウン軽くて小さくたためる。同じ重さで暖かい濡れると暖かさが落ちる。乾かす手間がかかる背負って歩くテント泊、山小屋の少ない縦走
化繊湿気に強く、洗いやすい同じ暖かさだと重く、かさばる結露しやすいテント、車で行くキャンプ

フィルパワーとダウンの量を見る

ダウンの寝袋には、フィルパワー(FP)という数字が書かれています。ナンガの説明では、フィルパワーはダウンのふくらむ力を表す数字で、高いほど少ない量でたくさんの空気を含み、軽くて小さく暖かい寝袋になります。ただし、フィルパワーが高くても、入っているダウンの量が少なければ暖かくなりません。フィルパワーとダウンの重さ(グラム数)の両方を見て比べます。

結露の多いテントでは、寝袋カバーも考える

テントの中は、寝ている人の息や体からの湿気で、朝方に壁が濡れることがあります。ダウンの寝袋を使うときは、表面に水をはじく生地を使った寝袋を選んだり、寝袋の上からかぶせるカバーを使ったりすると、湿気から守れます。連泊のときは、晴れた昼間に寝袋を広げて乾かす時間をとります。

寝袋の形と作り:マミー型と封筒型

登山で使う寝袋は、頭から足先まで体の形にそったマミー型が中心です。体とのすき間が少ないので、暖まった空気が逃げにくく、軽く小さくまとまります。ナンガも、マミー型は体への密着性が高く暖かく、軽くてコンパクトだと説明しています。

封筒型は、四角い形でふだんの布団に近く、中で手足を動かしやすい寝袋です。そのぶんすき間ができて寒さを感じやすく、大きく重くなりがちです。車で行くキャンプ場なら封筒型も快適ですが、背負って歩くテント泊ではマミー型を選ぶのが一般的です。

マミー型を選ぶときは、肩まわりや足もとのゆとりも確かめます。窮屈すぎると寝返りが打ちにくく、中綿が体に押されて薄くなり、かえって冷えることがあります。店で実際に入ってみて、ファスナーを閉めた状態で楽に寝返りが打てるかを試してみてください。

中綿の入れ方でも暖かさが変わる

ダウンの寝袋は、生地を縫い分けた部屋にダウンを入れています。表と裏を直接縫い合わせた作りは軽い反面、縫い目のところで冷えやすくなります。部屋と部屋のあいだに壁を立てた作り(ボックス構造)は、ダウンがかたよりにくく、縫い目からの冷えを防げます。暖かさを重く見るなら、作りの説明も見ておきます。

マットも寝袋と同じくらい大切:R値の見方

寝袋の下に敷くマットは、地面の冷えを防ぐ大切な道具です。寝袋の背中側の中綿は、体の重さでつぶれて暖かさが落ちるので、地面からの冷えはマットで防ぐしかありません。暖かい寝袋でも、マットが薄いと背中から冷えて眠れなくなります。

マットの断熱の強さは、R値という数字で表します。マットメーカーのNEMOは、R値は体から地面へ熱が逃げるのを防ぐ力を表す数字で、2019年の秋に業界共通の測り方(ASTM F3340)が決まったと説明しています。数字が大きいほど地面の冷えを防ぎます。寒い季節ほど、R値の高いマットを選びます。

マットは重ねるとR値が足し算になる

NEMOは、R値は重ねると足し算になると説明しています。たとえば、空気で膨らませるマットの下に、薄い発泡のマットを敷くと、2枚のR値を合わせた断熱になります。寝袋の温度表示は足し算できませんが、マットは重ねて調整できるのが良いところです。春や秋は、夏のマットに薄いマットを1枚足すという使い方もできます。

マットの種類と特徴

マットには、空気で膨らませるもの、発泡材と空気を組み合わせて自分で膨らむもの、発泡材だけでできたものがあります。空気で膨らませるものは小さくたためて寝心地がよい反面、穴があくと使えなくなります。発泡材だけのものはかさばりますが、穴の心配がなく、ザックの外につけて運べます。それぞれの良さを組み合わせて使う人も多くいます。

山小屋泊やキャンプ場でも寝袋は要る?

山小屋に泊まるなら、多くの小屋で布団や毛布が用意されているので、寝袋は要らないことがほとんどです。寝袋が必要になるのは、テント泊、避難小屋(管理人のいない小屋)への宿泊、寝具のない小屋に泊まるときです。泊まる小屋の案内で、寝具があるかを確かめてください。

山小屋によっては、衛生のためにシーツやインナーシーツ(寝袋の中に入れる薄い袋)を持ってくるよう案内していることがあります。インナーシーツは、寝袋の中に入れれば汚れを防ぎ、少し暖かさも足せるので、テント泊と山小屋泊の両方で使えます。

車で行くキャンプ場なら、重さや大きさをあまり気にしなくてよいので、封筒型や化繊の寝袋、厚いマットも使えます。ただ、高原のキャンプ場は夏でも夜は冷えるので、温度表示の考え方は登山と同じです。

はじめての山小屋泊(持ち物)氷壁の宿 徳澤園(徳沢のテント場)

寒い夜に暖かく眠るための工夫

寝袋の暖かさは、使い方でも変わります。温度表示は、決まった服装と、地面の冷えを防いだ状態で測られた数字です。寝るときの服装や、寝る前の過ごし方で、同じ寝袋でも暖かさはかなり違ってきます。

寝るときは、乾いた服に着替えます。汗で湿った服のまま寝袋に入ると、湿気で冷えます。寒い夜は、薄いダウンの上着や帽子、厚手の靴下を身につけると、寝袋の暖かさを補えます。寝る前に温かい物を食べたり飲んだりして、体を温めてから寝袋に入るのも効果があります。

テントの中は、朝方に結露で濡れることがあります。寝袋の足もとや頭のまわりがテントの壁にふれないように寝ると、濡れにくくなります。

寒さの感じ方には大きな個人差がある

寝袋の温度表示は、標準的な体の人を前提にした目安です。寒がりの人、疲れているとき、食事が足りないときは、表示より寒く感じます。はじめての寝袋は、余裕を持った暖かさを選び、家の近くのキャンプ場などで一度試しておくと安心です。

寝袋の手入れと保管

寝袋は、使うたびに汗や湿気を吸っています。家に帰ったら、すぐに収納袋から出して、風通しのよい日陰で広げて乾かします。イスカも、ダウンは濡れを嫌うので、帰ったら早めにザックから出して乾かすよう案内しています。

長くしまっておくときは、小さな収納袋に押しこんだままにせず、大きめの保管用の袋に入れて、ふんわりさせておきます。押しつぶしたままにすると、中綿のふくらむ力が落ちることがあります。

洗う回数は多すぎないほうがよい、とするメーカーもあります。イスカは、ダウンの寝袋の洗濯の目安を30〜50泊ほどとし、汚れが目立たなければ、頻繁な洗濯は傷む原因になるとしています。洗い方は、メーカーの案内に従ってください。

登山用ザックの選び方(寝袋のパッキング)

連泊のときは、山の上でも乾かす

テント泊が何日か続くと、寝袋は少しずつ湿気をためていきます。晴れた朝や昼間に、テントの上やザックの上に広げて、日に当てて乾かします。風で飛ばされないように、かならず手で押さえるか、重しをのせておきます。

寝袋選びでよくある失敗

テント泊の寝袋を選ぶときに、つまずきやすいところをまとめました。

  • 限界温度や下限温度を見て、「0℃まで大丈夫」と思いこむ。
  • メーカー独自の表示と、ISOやENの表示を同じものとして比べる。
  • 平地の天気予報だけを見て、テント場の夜の冷え込みを考えていない。
  • 暖かい寝袋を買ったのに、薄いマットで背中から冷える。
  • 汗で湿った服のまま寝袋に入り、夜中に冷える。
  • ダウンの寝袋を濡らし、ふくらみが戻らないまま次の夜を迎える。
  • 小さな収納袋に入れたまま長くしまい、ふくらみが落ちる。
  • 山小屋に寝具があるのに寝袋を持っていき、荷物が重くなる。

寝袋を選ぶときのチェックリスト

お店やカタログで確かめることをまとめました。

  • 泊まるテント場の標高と季節を決めたか
  • 夜の最低気温を、標高と天気予報から見積もったか
  • 温度表示がISO 23537(またはEN 13537)か、メーカー独自の表示か
  • 快適温度が、見積もった最低気温より低いか
  • ダウンか化繊か、使う場面に合っているか
  • フィルパワーとダウンの量(グラム数)を見たか
  • 収納したときの大きさが、ザックに入るか
  • マットのR値が季節に合っているか
  • 寝るときの服(乾いた着替え、帽子、靴下)を用意したか

持ち物をマイソトビヨリに保存する外遊びカレンダー(予約・解禁・エントリー)ヘッドランプの選び方

まとめ

  • 寝袋は、テント場の夜の最低気温を見積もり、その気温でも寒くない快適温度で選ぶ。限界温度では選ばない。
  • 表示がISO 23537やEN 13537によるものか、メーカー独自のものかを確かめる。同じ数字でも意味が違う。
  • 気温は100mにつき約0.6℃下がる。夏でも2,000〜3,000mのテント場の夜は一ケタになることがある。
  • 背負って歩くテント泊は軽いダウンが中心。フィルパワーとダウンの量の両方を見る。
  • 地面の冷えはマットで防ぐ。R値は重ねると足し算になる。

よくある質問

寝袋は快適温度と限界温度のどちらで選べばいいですか?

快適温度で選びます。快適温度は、一般的な成人女性が寒さを感じずに眠れる温度です。限界温度は丸くなって6時間まで耐えられる温度で、低体温症のおそれがあり、眠るための目安ではありません。

夏のテント泊ならどのくらいの寝袋が必要ですか?

テント場の標高で変わります。気温は100mにつき約0.6℃下がるので、平地の夜が20℃でも、標高2,300mの涸沢では計算上およそ6℃、3,000m級では2℃前後になります。標高の高いテント場では、夏でも春や秋に使う暖かさを考えます。

ダウンと化繊はどちらがいいですか?

背負って歩くテント泊なら、軽くて小さくたためるダウンが選ばれることが多いです。湿気に強く洗いやすいのは化繊です。ダウンは濡れると暖かさが落ちるので、使ったあとはよく乾かします。

フィルパワーとは何ですか?

ダウンのふくらむ力を表す数字です。高いほど少ない量でたくさんの空気を含み、軽く暖かい寝袋になります。ただしダウンの量が少なければ暖かくならないので、フィルパワーとダウンの重さの両方を見ます。

マットのR値はどのくらい必要ですか?

寒い季節ほど高いR値が必要です。R値は地面へ熱が逃げるのを防ぐ力を表し、2019年に業界共通の測り方(ASTM F3340)が決まりました。マットを重ねるとR値は足し算になるので、季節に合わせて調整できます。

メーカーによって温度表示が違うのはなぜですか?

国際規格(ISO 23537)やヨーロッパの規格(EN 13537)の測り方で表示するメーカーと、独自の考え方で表示するメーカーがあるからです。たとえばイスカは表示温度を「最低使用可能温度」とし、快適な温度はそれに5〜10℃を足した範囲としています。

寝袋の中で寒いときはどうすればいいですか?

乾いた服に着替え、帽子や厚手の靴下、薄いダウンの上着を身につけます。マットを重ねて地面の冷えを防ぐのも効果があります。それでも寒いときは無理をせず、近くの山小屋が営業していれば相談してください。

寝袋はどのくらいの頻度で洗えばいいですか?

メーカーによって考え方が違います。イスカは、ダウンの寝袋の洗濯の目安を30〜50泊ほどとし、汚れが目立たなければ、頻繁な洗濯は傷む原因になるとしています。洗い方はメーカーの案内に従ってください。

出典と確認日

この記事に出てくる山小屋

  • 涸沢ヒュッテ

    標高2,300m・Web・電話など・1泊2食 16,000円

    2026年は3.27
  • 行者小屋

    標高2,340m・Web・電話など・1泊2食 14,000円

    年末年始は11.9から予約
  • 横尾山荘

    標高1,620m・Web・電話など・1泊2食 15,600円

    2026年は4.26
  • 氷壁の宿 徳澤園

    標高1,560m・電話で予約・1泊2食 17,600円

    公式で確認
  • 槍ヶ岳山荘

    標高3,060m・Web・電話など・1泊2食 16,000円

    2026年は3.27(計算)

写真:Wikimedia Commons より(ライセンスに従って掲載。一覧の写真は表示用に縮小しています)